テレ東金曜深夜ドラマ「きのう何食べた?」 第2話をことほぐ

  • 初回放送が絶好調らしいですね!

ネット配信の再生回数は1,200,000で歴代を更新したそう。

(これは2期制作決定への期待が膨らむ!!)

 

第2話は、佳代子さん登場回。

結構原作の消化ペース早いなあというのが所感。来週はシロさんの実家とジルベール登場だもんね。この配分で行くと、最終回になんのネタ持ってくるんだろう。楽しみ...

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from Twitter@tx_nanitabe

第2話も大満足!

俳優陣でいえば、欲をいえば佳代子さんを演じた田中美佐子さんが「水気の多い感じ」がまだまだあって、子供が独立した年代の母親に見えないってことぐらい笑。

 

ストーリーに関しては、いわゆる自己紹介的な初回を経て、とうとう「ゲイとして生きることのリアル」に手を突っ込んできた回となりました。

いわゆる食卓をメインに据える日常系ドラマなのかと思ってましたけど、制作側はもう少し斜め上を狙ってますね多分。

 

 

<富永家の反応を原作通りに描いた制作の意図> 

 

西島さん演じる「シロさん」は基本的にクローゼット、つまりゲイであることを周りに知らせずに生きていきたい人としてキャラクター造形されています。

カミングアウトしない理由は色々想像できますが、おそらく周囲の反応もそのうちに入るでしょう。

ゲイだと知らせることで「自分を好きにならないでね」とアウトオブ好みの人から牽制されたり、「夜ってどうしてるの、どっちが女?」とか異性愛者であればまずぶつけられない話題を振られたり、はたまた「生産性がない」と心無いことぶつけられたり。

「同性愛は神がお許しにならない」と断罪してくる人が日本にはほとんど存在しない代わりに、こういう類のカジュアルな差別や無理解がはびこっているのが現状ですから...

 

佳代子さんちの家族の「(お父さんがシロさんに言葉をかけたのをみた娘が)そんなこと言ったらお父さんのこと好きになっちゃう。」と茶化す反応は、そういう意味でとーーっても一般的ではあるのです。ラベルを貼ることで安心するんですよね人間って。

 

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まあでも原作読み返しながら「ドラマ化するにあたりここは入れ込んでこないだろうな...」と思ってたんですよね正直。『おっさんずラブ』の世界観ではここに触れなかったというのも影響してます。

<弊ブログの過去記事↓>

kurihashi64.hatenablog.com

 

だからこのシーン見たときにびっくりしました。

あ、佳代子さんちの反応もしっかり拾ってる!制作する人たちは、このドラマをご都合主義やファンタジーとして消化する気は無いんだ!!

とわかったからです。

 

そこらへんにも触れている松本Pのインタビューはこちら↓ 

www.cinematoday.jp

男性カップルが抱えるシビアな問題も、さりげなく盛り込まれている。例えば、シロさんが倹約家であるのは、子を持てない老後を見据えているからでもある。

 「原作を読んで整合性がとれていない、あるいは面白みに欠けるなどと感じたときにはアレンジすることもありますし、原作から大きく逸脱した方が良いときもあります。『きのう何食べた?』は、何気ない日常のお話で、物語に浮き沈みがあまりないのですが、それが持ち味というか良いところで。すごく気軽に読めるし、そこが深夜向きなんですよね。と同時に、実は深いテーマがあって、考えさせられることがある。それをライトなタッチで描く、というところも含めて原作を踏襲しました」

 その、テーマの深さとはどんなことなのか。「シロさんとケンジは、先天的に持って生まれた困難さを抱えている。それは誰しも抱えているもので、ネガティブにとらえがち。だけど、僕の考えでは、そういうものって一人で抱えるのはつらいけど誰かといることで意外と解決できることがある。シロさんとケンジも、2人でいるときにはそういう問題を全部忘れているんですよね。でも、ふと思い出すときがあって。その繰り返しだと思うんです」

 

制作側の意図として、今そこに横たわっている「ゲイとしての生きづらさ」という現実をなかったことにせず、きちんと取り上げて丁寧に描こうとしている姿勢。それは、問題提起とまではギリギリいかないかもしれませんが「視聴者を信頼してくれている」という証になります。

それはなかなか得難いことで、すばらしいことだと感じます。

 

原作と映像化の幸せな婚姻といえば、近年だとすぐに思い浮かぶのは『ちはやぶる』のあたりですかねえ。かの作品は、役者もキャスティングもつくりもカメラワークも映像も照明も脚本もすべてガチッとハマったうえで興行的にも成功した作品。

私の邦画に対する認識を新たにしてくれた作品でもあるので思い出深いのです。

 

『きのう何食べた』は、『ちはやぶる』に続く名作になりそうな幸せな予感でいっぱいです。

第3回も楽しみに、一週間がんばりますよっと。

 

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 ところで!

原作を踏襲したといえばそれまでなのですが、このドラマ、直接的なラブシーンを意図的に排除してません?

これは最終回までのお預けなのか、妄想が掻き立てられます。

まあ日常のイチャコラが最高なんで、直接的な愛情の発露を描かなくてもそれはそれで一視聴者としては満足なんですけどね笑。

 

video.tv-tokyo.co.jp

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弊ブログ過去記事

kurihashi64.hatenablog.comhttp://kurihashi64.hatenablog.com/entry/2019/03/22/153925

kurihashi64.hatenablog.com

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テレ東金曜深夜ドラマ「きのう何食べた?」 第1話をことほぐ

感想を書き連ねたいのは山々なのですが、まず視聴形態からさわらせてください。

まず、我が家の環境はこんな感じ。

 

・常設(据え置き型)のテレビなし

・動画視聴はYoutubeかHuluかNHKオンデマンド

 

…という環境なので、どうやって視聴しようか迷ってはいたのですが、さすがテレ東さん!

放送後1週間は無料配信してくれるんですね!

神じゃん!!

▼ネットもテレ東▼

https://video.tv-tokyo.co.jp/kinounanitabeta/episode/00070807.html

video.tv-tokyo.co.jp

 

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という訳で、よろこびのドラマ第1回レビューをお届けします。

結論から申し上げると、

うん、大成功!

 です。

 

原作とドラマの性質上、キャーキャー騒ぎたてるようなテンションで視聴する訳でないのですが、終始頬が緩みっぱなし。小腹空きまくり。

個人的にですが、日本のドラマ見てるとこうなんというか…演技があざといというか大仰に感じられて途中から見るの辛くなり、結果没入感が失われる経験が多いのですが、それが全くない

良い意味でオープニングからエンディングまで安心して見通せました。

 

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きのう何食べた?

 

①シロさん

西島さん、セリフ多い!

原作でも使用されている「料理を作る人の脳内独り言をナレーションで表現する」という、マンガ的表現をそのままドラマでもやってるのでしょうがないですが、これは『孤独のグルメ』の二郎さんもびっくりの量なのでは。

 

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原作だとさらーっと読み流すとこですけど、これ実際喋ると文字数と尺がすごい。

滑舌と抑揚のコントロールができないと見てる方にはストレスになる訳ですが、これを鮮やかにやり遂げてるのが職人。さすが!!

ネコタチの話ではなく、シロさん役はケンジに比べて動静でいうと静、つまり受けの演技をする位置付けなんですが、これって本当難しいんですよね。

できてないとドラマ全体が一本調子でアホな感じになっちゃうもの。

西島さんが屋台骨としてじっくり構えていてくれるからこそ、ケンジが生きてくるんですよう。

 

②ケンジ

キャラクターが内包している、の発露加減についてドラマ化にあたり一番心配していたのは過去のブログでも触りましたが…

 

内野さんすげえ!ケンジがケンジ!!

 

「脇を締めるのがオネエを演じる時の基本姿勢」と聞いた事がありますが、その加減が絶妙なんですよね。食べてる時とか感極まってる時に脇をむぎゅーって閉めて肩が上がってる感じがわざとらしくない!ここ大事!

 

13:13「中村屋には売ってないやつなんだよーシロさんも食べたいって!…ゴメン」

鮮やかな起伏

14:47「(「最後頼りになるのは金だけだろ」を受けて)…そうだね」の微妙な表情と仕草と眉根

19:16「あすいません、僕ゲイなんですよ」からの罪の無い&アホじゃない感じ

22:11 スキップからの肩ドンこんなの現実で大の大人がするとは到底思えないけど、それを現実に無理なく引き寄せて表現してしまう役者魂!

 

25:14「奥さんや子どもの話をするよ」の、涙声になる前のわずかな低い地声の混ざり加減のリアリティっ!!

 

28:28「ひょん」のくだり全体が神がかってる他人の惚気を見て幸せな気分です。

(これは毎回エンディングはこういうほっこり多幸感演出にしていただけたら嬉しす)

 

というわけで役者評はここまで。

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 ここからは原作厨としての意見ですね 。

 

何気にこのくだり↓を、もれなく全部入れてくれたのは嬉しかったなー! 

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なぜシロさんが高収入で節約家なのかっていう動機付けとしてこれ以上ない名文だからです。

 

これ、今の時代を写し取ったという意味でも素晴らしくて、「働き方改革」とか「ワークライフバランス」とか「フラリーマン」とか「共働き世代」とかいろんなキーワードでいろんなところで語られてますけど、要するに「家でご飯食べようよ」っていう時代なのだと思うのですよ2019年が。

 

日曜の夜に家族全員で食卓を囲みながらサザエさんを視聴する、という昭和平成時代ほど私たちは娯楽に飢えていないし、みんなで一つの幻想を追ってもいません。

家族のあり方も嗜好も在宅時間もバラバラです。

 

でも、働いて疲れて5営業日を終えて帰ってきた金曜の夜、母語のコンテンツでクスッと笑って、満ち足りて眠りにつきたい。

そういう気持ちに寄り添ったドラマが本作なのだと思います。

 

孤独のグルメ』もそうでしたが、より「大人のためのサザエさん」みが強いのが特徴ですね。それは男性同士のカップルを描いたことではなく、家でのご飯をテーマに据えたからだと思っています。

そういう意味で、おっさんずラブとは違う到達点を目指しているのだなという制作側の意図を正しく理解できたように思います。本当にイロモノとして調理されず、原作に沿ってくれてよかった!嬉しい!

 

おっともうこんな時間…朝チュン

第2回を楽しみにここらでいったん筆をおきます。

 

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弊ブログの過去記事はこちらからどうぞ↓

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テレ東金曜深夜ドラマ「きのう何食べた?」 公式ビジュアル&トレイラーをことほぐ

 公開されましたね。

テレ東の金曜深夜枠で開始する「きのう何食べた?」公式ビジュアルとトレイラー。

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きのう何食べた?ビジュアル

 

感想からいっちゃっていいですか。

うん、いい意味で想像の斜め上です。

 

具体的に言祝(ことほ)いでいきますよ。

 

①ビジュアルが原作に忠実

もうこれは再現度が高いというか、制作側、美術と衣装の方の仕事の見事さですね。きっちり寄せてきてる!

今回はキャスティングの段階で夢布陣、妄想キャストが現実に化したとは、過去に弊ブログ↓にも書きましたよ?ええ。

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なのでもう、キャスティングがこのお二方になった時点で、ドラマの成功のうち七割方はもう約束されているわけですね。

 

②料理

今回のトレイラーでは、調理と、ちらっと完成品が食卓に並ぶシーンがちらっとお披露目されていましたが、やっぱ実写っていいですね(唐突)

漫画だと二次元だし白黒ですから、見てる私の想像力を使いながら、よしながふみ先生渾身の料理のコマを読み解かなきゃいけないんですけど、私料理あんまりしないんですよ。

圧倒的な経験不足。

だから何と言うか、いまいち自分の想像力というブースターがうまく働かなくて、マンガのストーリーに没入できない時があるんですけど。

あら不思議、映像だとすぐに脳みそに入ってくるわー!

 

というわけで、あくまでシロさんの作る料理という風情が映像上できちんと表現されていて、これまた作り手側の細やかな愛情の仕事だなーとほっこりしました。

これ料理しない視聴者にも、絶対に何らかの個人的なノスタルジーを掻き立てられる上手い仕掛けになってますね。巧いなあ。

 

③役者の声 

役者さんの声ってかならずしもイケボではなくて良いと思っている派です。

声優原理主義者の方には怒られそうですが、役者さんの「あくまで日常の、自然体の発声や喋り方をフィクション世界にいかにうまく持ち込んで溶け込ませるか」いう技術も堪能したい派なんですよ私。

特に舞台やってる俳優さんは映像作品においてこの能力をいかんなく発揮される方が多いように感じます。

・一本調子ではなく抑揚がある

・大きくないけど、通る声

・セリフの前後の息の、溜めと抜き方の加減

…みたいなところに神が宿るなあと眺めてるんですよ。

 

それを踏まえて、内野聖陽さんすごいですね。

 

トレイラーの15秒で入るケンジの声は「彼氏と住んでるんですけど、その彼氏が頼りがいがあって料理もすっごーく上手で…」っていう原作マンガ読んでる方にはおなじみの、美容師であるケンジがお客さんとの雑談で彼氏の話になりその魅力を興奮気味に滔々と語るシーンのセリフを抜き出して映像にあててると思うんですけど。

何がすごいっって

が程よ〜〜〜〜くおさえられてる!!

ところです。 

 

これですね、シロさんは職業弁護士だし言葉とか外見には女性性が出ないタイプ

(ただし中身と作る料理がおばさんであると自認している)なのでとっつきやすいんですけど、ケンジは喋りにオネエっぽさが出る時があるキャラクターなので実写化にあたり心配しておりましたのよ実は。

だって、オネエ系を役者の方が演じる時って、カリカチュアされすぎてて「あかんものを見てしまった…」みたいな気持ちになりませんか? 私はなります!!

 

ふあああー、安心した。

原作のそういう細かいニュアンスまで汲み取ろうとする人たちが作るドラマなのだと思うと何でしょう、頬に温かいものが。これが涙なの??

 

ちなみに原作のよしながふみ先生が撮影を見にこられたそうです。

ケンジの出来に満足して帰られたようなので。ほんと、よかった!!!

 

 

あとねあとね、『孤独のグルメ』のゴローさんと、『何食べ』のシロさんとの共通点を一つ見つけました。双方お腹の出てないスーツ属性ですけどね、もっと嗜好的な何かです....

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豚肉がかぶってしまった事に不満を隠せないゴロさん

そう、ゴローさんもシロさんも味の「ダブり」を嫌う事!!

 

ちなみにシロさんは、食材ではなくて味付けがカブるのがお嫌いなんですよね笑。甘辛いおかずが二品並ぶのが許せないというこだわり。

この2人、せっかくだし同じドラマ枠だし共演とかしてくれないかなー……

 

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とここで突然ですが、 お布施がしたい!!

こんなに丁寧に作ってくれるドラマ、課金したいんですよ。

孤独のグルメ並みにとは言いませんが、ラインアップしてくれたらすぐ買うですよー。

お願いしますよテレ東の物販担当の皆様。

 

shop.tv-tokyo.co.jp

 

というわけで本編スタートへの期待を胸に、ここらで筆をおきます。

 

 

<過去ブログ>

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D2Cで説明してみる カイリー・ジェンナーの10億ドルの成功

突然ですが、KUWKのファンです。

内容はリアリティを装ったショーだしネタは陳腐なんですけど、なぜか中毒性があってやめられない....

 

番組名「Keeping Up With the Kardashians」の頭文字をとって、#KUWK でサーチするとたくさん引っかかってきます。

 

www.ezonejapan.com

この番組は同じ母親を持つ5人姉妹を主役にしたリアリティ番組で、2007年から放映開始して今年でシーズン16を迎える長寿番組になってます。

全シーズン通して視聴してるわけではないのですが、セレブリティーがあけすけに日常生活を送ってる姿ってどうしても一般庶民のゴシップ心を刺激してくるんですよね。

また、番組自体がかなりうまくできていて、

 

・番組内で公開プロポーズ→派手に結婚式あげて視聴率爆上げ→数ヶ月後に離婚

・家族で口汚く罵り合うケンカ→すぐに仲直りまで余さず撮影

・整形含む美容の裏側をわりとあっさり公開

・姉妹がわりとダメ男に捕まる→浮気したら一家全体で制裁

・パリのホテルで強盗に押し入られた盗難事件さえ番組内でネタに

不妊治療や、出産子育て、発作などの病気のほか金銭トラブルも余さず番組のネタにする

公開しなかったのはカニエ・ウエストとキムの結婚式(格上のカニエが相当嫌がったらしい)とカイリーの極秘扱いの出産ぐらい

 

というように、セレブリティの日常を清濁合わせてきっちりリアリティショーとしてエンターテイメントに昇華してるのがすごいんです。

 

と、ここで語りたいのは番組ではなくて、5人姉妹の末娘、カイリー・ジェンナーの稼ぎっぷりについて。です。

 

 先日、21歳になった彼女の推定資産が1,000億円を超えたとの報道もありました。

これはFacebook創業者のザッカーバーグ氏より早い達成だとされてます。 

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カイリーのビジネスモデルはこの記事が一番分かりやすい↓のでご一読を。

forbesjapan.com

 

カイリーのビジネスは、7人のフルタイム従業員と5人のパートタイム従業員で成り立っていて、製造はOEM業者に委託。販売管理はECプラットフォーム「ショッピファイ」。財務や広報、実際の事業経営は、カイリーの母親が担っているという家族経営のレストランみたいなこじんまり感。

けど事業規模は8億ドル!という、まさに現代の錬金術

 

彼女のSNSへの献身は1990年代以降に生まれた世代の特徴でもあり、「絶対にセルフィーしちゃダメ」と主催者であるVOGUEのアナ・ウィンター女史が厳重注意したパーティーでも、隣に座った人には目もくれずずっと手元のiPhoneをいじっていた上、ちゃっかりトイレでセルフィー撮ってIGにあげちゃうという現代っ子っぷり。強心臓

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2018年の出産はタブロイドに妊娠疑惑としてかなり追いかけられましたが、沈黙を守ったカイリー。

出産後はまず自身のインスタで「今までなんでもシェアしてきてたのに妊娠したのを隠しててごめんね。妊娠中をストレスフリーでポジティブなものにしたかった。プライベートを守ってくれた友人や家族には感謝してる」と、あっさりファンに報告。

 

結局出産までの9ヶ月、隠しとおしたことで注目度を維持し続けたという結果になり、PR戦略として大成功。

また、SNSがすべてではないという態度は、デジタルデトックスという名の冷却期間を併用しながらSNSを使い続ける同世代に親近感をもたらしたともいえます。

 

そのSNS時代の申し子であるカイリーが、コスメビジネスで成功した理由を私なりに整理してみました。

  

1.インスタを存分に使ってセルフイメージを確立してから、プロダクトを投下した

2. 実店舗や在庫を持たずにSNSで告知してWeb販売

3. 限定生産から少しずつロットを増やす現実路線

4. 姉のキムで「知名度を活かしたビジネス」を間近で観察できた

5. KUWKは別として、テレビや雑誌の露出をかなり選んでコントロールした

6. 整形(唇へのフィラー注入)などありのままの姿や本音をSNSで晒した

 

これまんま、今どきのマーケティング用語でいうところの「D2C(Direct To Consumer)モデル」の一例として説明できるんですよね。

fashion-hr.com

この記事でビジネスモデルについて解説がありますが、

ちょっと異なるのは、カイリーが売っているのは「カイリーのイメージ」なのであって、別にプロダクトはコスメでも洋服でも香水でもなんでも良いわけです。

今現在、コスメをD2Cモデルで販売するのが一番商売上の効率が良いというだけで。

 

年の離れた姉たちが自分の知名度を活かした仕事、 例えばパーティーに姿を現すだけでお金がもらえる営業とか、ファッションブランドとライセンス契約を結んだり、絵文字やアプリを手がけたロイヤリティ収入など、自分のセルフイメージを大衆に売ることでお金に変えてきた姿。

それを末妹として観察してこられたことは、彼女の成功に大きな影響を与えています。

 

だからこそカイリーは、「好き × 得意(センス) ×知名度 」という自分の強みを丸ごと活かしたコスメブランドを立ち上げたのだと想像します。

 

カイリーはもともと、実姉のケンダル・ジェンナーのようにモデル並みの上背があるわけでも、キムのように胸とお尻がでかいわけでもなかったので、「自分の強みはなんなんだろう」と自分自身に問う機会も多かったのでは。

カイリーはセルフプロデュースの面で天才的なセンスがあり、コスメの前にはカラーウィッグのプロデュースもしてました。ギリギリ下品にならないのが彼女のセンスのすごいところ。

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ちなみにカイリーのブランドは、パッケージデザイン含めたアートワークも素晴らしいんですよねー。

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2015年にカイリーが自分の名前を冠したブランドを立ち上げたあと、姉にあたるキムは2017年に後発でブランドをローンチしています。 これも好調。forbesjapan.com

 

Appleや完成車メーカーがそうであるように、資材を調達して在庫を実際に持たないビジネスモデルは強いよなあーと庶民の私は見守っておるわけです。

 

フローフシも社員5人だし。つおい。

www.fashionsnap.com

 

というわけで、最後にカイリーコスメティクスのWebサイト置いて締めたいと思います。夜間は結構メンテで閉じてますが....  

www.kyliecosmetics.com

 

 

りゅうちぇる時代の新しい共働き像 素人女性誌ウォッチャーによる2019年春ワーキングマザー特集短評

ついこの間、 35歳前後の属性を問わない女性にターゲットを定めていた「Domani」が、ターゲットからワーキングマザー属性を切り出して新装刊した感想を弊ブログにまとめたました。

kurihashi64.hatenablog.com

 

雑誌は各社4月号が出揃った時期。

4月復職のママたちを見据えて、各誌発売号の中でファッションを提案したり「新1年生ママのおしゃれ計画」や、「春」「はじめまして」などのワードを織り込みながらもろもろ特集を組んでるわけですが、その中で個人的に目についた潮流を書き連ねていきます。

 

主婦と生活社『CHANTO』の今日性

書店で見たときに、月刊誌ではなく、ムックだと思いました。

それぐらい情報の集約度が高い…!

いやー、正直なところを申し上げますと『CHANTO』って、節約とか料理とか収納とか、小ネタ中心の生活誌だと私の中で見なしていたので、ワーママ雑誌のファッション面重視の私は全くもってノーマークだったのですよ。

 

改めて目を通してびっくりしました。

日経WOMAN読んでたような、真面目で律儀で手帳管理の得意な女性がそのまま結婚して育児と家事に奔走してます!という、良くも悪くもチャラチャラしていない、等身大の女性がターゲットなんですね。

節約はもちろんですが、貯蓄、時短家事のほか、子どもの教育関連の記事も充実。ファッションやメイクは4桁アイテムが多くそこはファッション誌と比べるべくもないですが、この身の丈感が素晴らしい。

しかも写真とエディトリアルが野暮ったくない。いい!

 

そこに持ってきて、今号の表紙がりゅうちぇる&ぺこ夫妻。

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インタビューがまた彼ららしくて良いのですよ。

 

若い2人が、家事育児を当然のようにシェアしている姿を皮切りに、

読者目線の「働くママを楽しもう」という提案 

→ 家事シェアしている夫婦の経験者レポート 

→ タイプ別パパ攻略法(電通パパラボが伝授)

→ 夫も作れるレシピ 

→ 完成度の高い「入園前後のお悩み解決」 

→ 復職ママのファッション&ビューティー

...と怒涛の流れ!お見事。

 

VeryやDomaniなどのファッション誌は、雑誌のテーゼや広告主の折り合いもあるので、まず問答無用にファッションというか容姿に優れたモデルを使って「憧れの姿」を想起させるところから落とし込んでいく誌面を作りこむのですが、『CHANTO』はこれが逆なんですよね。

夫婦から始めよう、というところに起点がある。

 

『Very』が「イケダン」の次に持ち出してきたのが「ばーば」という飛び道具だったのと対照的です。家事労働というシャドウワークを女性が担い続けるのか、それとも夫と分かち合うのか、それが問題なわけですから。

実家に頼らず共働きしてる夫婦が首都圏に特に多いことも、現実感を読者に与えていると想像できます。

これは世代的には30代前後を狙い撃ちしてるんでしょうね。

おそらく40歳前後だと、家事に男性を引っ張り込むことに対して、もう少しハードルの高さを感じている(私調べ)はずですから。

 

いずれにせよ、地に足のついた構成に安心と信頼を覚える共働き読者は多いと思います。

 

試し読みはこちらからどうぞ↓

chanto.jp.net

 

②光文社『Very』の安定感

専業ママ・兼業主婦(リーマム)と偏りはなく、ワーキングマザーに特化してターゲットを絞っているわけではない『Very』ではありますが、さすがママ雑誌No.1の貫禄。情報量と企画のこなれ感は十分です。

新しい人間関係が出来上がる4月を、いかに戦略的に切り抜けるかという課題をファッション面で解決し続けてきた編集部の腕が冴え渡ります。

今回目新しいのは『ばーばVery』の企画(しかも別冊!)。

Twitterできよ耳さんがこの潜在マーケットを「金脈」と呼んでおられたのが印象的。以下引用しておきます。

 

 

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↑「高齢出産のママですよね?」と問い詰めたくなる祖母&孫カット。

Veryはどう転んでもおしゃれな母娘に着地させてきます。その巧みさよ。今尾編集長が「ばーばVery」の狙いを語るインタビュー記事はこちら。

https://www.asahi.com/amp/articles/photo/AS20190225004511.html

 

③『Domani』で思い知るVeryの巧みさ

交通広告で炎上していた「Domani」です。

 

誌面は前号と同じくファッション偏重主義を貫いているので、ここらへんは流しておきます。

個人的には今回のコラム「23区の女」シリーズのコラムがパンチ効いてました。

前回の千代田区という謎のチョイスから、今回は王道の港区でインタビューを敢行してるのですが、まあなんというか無邪気というか固有名詞がガンガン出てくるんですよ。

産院から始まり、会員制クラブ、スーパー、学校、お稽古、レストラン、カフェ。

赤裸々で読み応えはあるのですが、これ東京ローカルの人以外が読んでおもしろがれるのかしら?というのが正直な感想。

東京カレンダーかよ!

 

翻って考えてみると『Very』はこのあたりのボカし方というか、一般化してスノッブさを中和しつつ読者に差し出すのが巧いんだなーと逆に感心させられてしまいました。

世田谷シックとか、二子玉マダムとか、絶妙に手が届きそうでひと匙の憧れ感があるキャッチを考えるのうまいんだよなあとしみじみ。

 

shogakukan.tameshiyo.me

 

交通広告で炎上しちゃったDomaniの広告代理店の担当者は、絶対にオッサンだと思う。西澤千央さんの記事が非常に的を射ていると思うので置いておきます。

bunshun.jp

 

そんなわけで以上、ひとまず春のワーキングマザー雑誌をざっくりとおさえてみました。

これから大人になる君へ 平成が終わろうとする時代にいる母より <息子と娘への公開書簡No.01>

ブログサービスを利用するにあたり、完全な匿名とするか実名に絡めたものを使用するか迷いました。

結果として、(ご覧の通り)実名というか旧姓に近いものを採用し現在に至ります。

完全な匿名ではないので、見つけようと思えば知人や友人は愚か家族にも見つけられる可能性を孕んでいるのは理解した上で、です。

(本名と紐づいたFacebookや、半分匿名半分本名のTwitter流入用リンク貼ってますし)

 

友人や知人はともかく、「子どもにブログ記事見てほしいのか」と言われたら、正直別に見なくてもいいし、むしろこそばゆいからやめてほしいというのが本音です。このブログで一番古いのは2009年の記事で、今見てもちょっと何言ってるか分かんないし、消せるものなら消してもいい。

しかしながら、今感じていることを感じたままに書きなぐって残しておき後から眺めるための方法でいうと、ブログサービスって結構アリだとも思うわけです。

 

ところで今。

MacBook Airを使ってタイピングしている今、小学校から帰ってきた長男君が3月にもかかわらず大好物のパピコを平らげ、冷えた手を温めようとして私の襟から手を差し入れ、しきりに首を触って暖を取ろうとしています。苦しい。

長女ちゃんは先ほど離乳食を食べ終えて、「あああゔぉ」「えいあああぁ」と声を張りながら、お兄ちゃんやママの方を見つめています。ハイハイ移動かわゆす。

 

2019年平成最後の3月である現在、新しい元号は発表されていません。

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こんなに小さくふっくらほっぺだった愛子内親王は現在17歳。

賢く美しく成長あそばされています。

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 Time flies. 子どもの成長ってなんでこんなに早いんでしょう...。

 

突然ですが、私は正しい人間ではありません。

 

でも一つ誇れることがあるとすれば、自分で考えて自分で行動していることです

何かを発信したり受信するとき、「誰が言ったか」と「何を言ったのか」どちらも大切だと考えています。でも、その時々で考えていることって揺らぐものだし「考えがまとまるまで発言してはいけないのか」といったら、そんなことはないとも思うのです。

だから、このブログではそういう自分の中で落とし込めていない=ゆらゆらした状態の考えも書くようにしています。

いつか、自分が見返したときにそれが力になることが分かっているから。 

 

インターネットのテクノロジーでもって、私たちはとっても簡単に意見を述べることができるようになりました。

弱者やマイノリティが声をあげやすくなったとも言えます。

  

・日大ラグビー部の悪質タックル事件

・NGT48  山口真帆さんの告発事件

東京医大が女子受験者の得点を一律減点していた事件

 

これら2018年におきた事件はすべて、未来から見たらとっても不思議な事件になっていることでしょう。女性や未成年という弱者が、みずから声をあげられるというのは、大きな流れの中で確実に時代を変えていくはずです。

 

だからこそ、母であり妻であり女性であり1人の人間として、思ったことを気ままに残していこうと思います。

 

息子よ娘よ、未来の君たちがこのブログをもし読んだとしても母をからかうなよ。

そしてできれば手を握って母の目を見てくれ。頼んだよ。

カーディBグラミー受賞おめ! ついでにお尻PVの歴史20年を追う

Cardi Bが2004年のアウトキャスト以来、はじめてラップでグラミーのベストアルバムを獲った!

ものすごい快挙!!

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2004年、懐かしみ。 

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という訳で、カーディといえば巨大なお尻。

PVにおけるウホ!な美女評論家を自称する私が、彼女の偉業を讃えるためにお尻に注目しながら過去のお尻ヒット作を並べて行きます。

ちなみに、Youtubeが設立されたの2005年ですからね!

ーーー2000年代ーーー

 

2000年、このジェニファー・ロペスのドレスがバズりすぎて、Googleのイメージサーチが生まれたという。ほんまかいな。

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googleの画像検索を産んだとされるドレス

彼女のトレードマークは大きく丸く美しいヒップなのですが、当時のPVを見てみるとかなり小出しにしてるのが分かります。

 

<1999年 ジェニファー・ロペス「Waiting for Tonight」>

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当時のセックスアピールといえば胸!おっぱい!

 

下半身がゴージャスなラティーノとかアフリカンの人たちが、まだ音楽業界でもメインストリームではないと認識されていたのですよね。

何しろ天下のBeyonce様が「私たちのようなカーヴィーな体に合うドレスを提供してくれるブランドが無かった。だから母がドレス作ってたの実は。」と当時を振り返ってるぐらいですから。そういった影響もあって、メジャー向けに露出のコントロールをした結果、JLo見事なお尻がチラリズム処理になっているのだと思います。

 

<1999年 シスコ「Thong Song」>

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ちらっとリュダクリスが出てきますけど、彼らのPVはだいたいお尻要素が多めです。まあ夏のパーティーチューンだからというのもあります。お尻のほっぺをソフトに振ってますね。今見ると。

 

 

<2003年 50セント「Candy Shop」>

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ギャングスタラップの後継者といえば50 ( Dr.Dreのファミリー )。

いわゆる娼館をモデルにしたギャングスタのPVでも、今見るとかなり上品な作り。腰回りと谷間は全開だけどお尻はきちんと布で覆ってます。当時はMTVで見てもかなりドキドキした出来だったんですけどね。全年齢配慮かな。

 

 

<2005年 シャキーラ 「Hips don't lie」>

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お尻が大きいタイプではないのですが、とにかくバランスが美しく、ベリーダンスの影響も受けているため胸部からお腹にかけてと腰の動きが連動してすばらしく洗練されています。ラテンの歌姫ですが、ダンス自体は舞踊の要素もかなり強い。

ちなみに後ほど出てきますが、ブラックの人がやるトゥワークは肩を動かしません。上半身をロックアップしたまま腰だけを動かすのですね。ここが大きな違いです。

ここーテストに出るよー(笑

 

<2007年 リップスライム「熱帯夜」>

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一発撮り。日本のアーティストの作品で、お尻のほっぺたが出てるのはかなり珍しいと思います。ダンサーのお姉様がたが卑猥(いい意味で)。振り付けがちょっと間抜けでハッピー。これがリップの醍醐味。

こうやって見ると日本特有の湿度のある色気がよく表現されてますね。まさに熱帯夜。

 

<2008年 リル・キム 「レディ・マーマレード」>

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これもいわゆる娼館ジャンル、キャバレーです。参加ディーバはほかにもいるのですが、リルキム姉さんの全盛期が一番分かりやすいのでこの曲にしました。胸は強調されてますけど、やはりお尻はそれほど露出がない

この年はレディーガガのデビュー年でもあり、その前の2007年にはお尻がゴージャスなことで有名になったキム・カーダシアンとファミリーのリアリティショーが放映開始されています。

 

<2009年 ジェニファー・ロペス 「Jenny from the Block」 

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10年前とくらべてみると、お尻の露出が桁違い!ビデオのコンセプトがパパラッチ目線にしていることもあるのでしょうが、3:40過ぎにクルーザーでビキニで腹ばいになってるのにもかかわらず盛り上がりの立体感がえげつない素晴らしいお尻が堪能できます。

お尻時代の到来

 

ーーー2010年代ーーー

 

2010〜2012年ってなぜかあんまり刺激的なビデオが記憶に残ってないんですよね。

個人的にプライベートで色々あったのもありますけど、リーマンショックやら震災やらの外的要因もあるような気もしたりして...。

 

<2013年 リアーナ 「Pour It Up」>

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もともとアルバムごとにきっちりセルフイメージを塗り替えるアーティストではありますが、音楽的に冒険をした「Unapologetic」が大成功。メロディアスじゃなくてもヒットすることを証明したリリ様が、アルバムから切り出したシングルです。

歌詞の冒頭にあるストリップクラブを描いた世界観で、巨尻と水を絡ませるセクシー極まりない演出。揺れるヒップをスローで撮る表現もここから流行した気がします。

 

 <2013年 ビヨンセ「Partition」>

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優等生のB様にしてはめずらしく、かなりセンシュアルなビデオ。パリのキャバレー「クレイジーホース」の実際の舞台で撮ってるだけあって、ショーめいて品があります。背中を覆うものがほとんど無いという露出度の高さ。見応えあります。

 

<2013年 マイリー・サイラス「We Can't Stop」>

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マイリーはディズニーチャンネル出身の由緒正しいプリンセスだったんですが、芸風がやや振り切れてた時期の大ヒットです。彼女のおかげなのか、トゥワーク(お尻のほっぺを揺らす動き)という言葉がアメリカのお茶の間レベルまで浸透した年でもあります。拙ブログ記事↓も置いておきます。

kurihashi64.hatenablog.com

 

<2013年 バスタ・ライムス 「#Twerk」>

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個人的に大好きなラッパー。ファレルと組んでる癖になるチューン。後半のニッキー・ミナージュが素晴らしい出来。お尻のほっぺたは隠し気味なものの、お尻が重量級&動きがもはや暴力的

こう見てみると、2013年はお尻ビデオの豊作年でした。

 

 

<2014年 ニッキー・ミナージュの「アナコンダ」>

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そして2014年、ますますいや増すニッキーのストリッパー風味。バックダンサー含めて、お尻のほっぺた下半分が完全に露出してます。後半のドレイクとのプライベートダンスがどエロい。最後はお預け。

ここでニッキーがやってるのがいわゆる「トゥワーク」ですね。肩と胸部を固定したまま、お尻だけを動かす。横揺れも縦揺れもどっちも迫力あります。

混同しがちなのですが、ラティーノがよくやるサルサやルンバの動きとは違う原理です。

 

 

<2014年 ジェニファー・ロペスの「ブーティ」>

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ラテンが誇る、お尻の女王JLo姉さんの、イギー・アゼリア(豊尻とカムアウト済み)とのコラボ。二つの巨大なお尻がうごめいて壮観。スポーティーな動きとモード寄りの衣装を選んだおかげで、全体的にフィメールラッパーほど崩れず、生々しいけれど品のあるビデオに仕上がってます。

ここでもお尻は水で濡らしてますね。ウェット&メッシー。

ちなみにこの時姉さん45歳です。肌の張りといい筋肉といい、人智を超えた美尻... 

 

<2016年 カニエ・ウェスト 「Fade」>

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女性アーティストじゃないけれどこれはリストに入れないと。

余計な加工や編集なし、ダンサーの動きだけで1曲分魅せる構成。お尻はほぼすべて出てますね。床に寝そべるフロアワークが圧巻です。

 

<2016年 リアーナ「Work」>

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 一つの曲に対して、2つのバージョンがあるんですがどちらも Explicit。

リリ様は大麻ビジネスも手掛けておられるので、大麻とアルコール表現の有無でバージョン及び監督を分けたのかな?と拝察。

この前年に、暴力と流血表現で物議をかもした「Bitch Better Have My Money」を発表してるので、対比でなんか薄く見えてくるのが不思議。

ちなみにこのビデオBBHMMはマッツ・ミケルセンも出演してるよ!

outception.hateblo.jp

曲自体はダンスホールレゲエの最新形というか、貫禄です。リリ様のトゥワークをじっくり堪能しましょう。

 

蛇足ですが2016年にトランプが選挙に勝ち、翌年から大統領に就任してます。

2018年3月には映画ブラックパンサーが公開。

そして、お尻界の真打がここで登場。

お待たせしました。

 

<2019年 カーディB 「Twerk」>

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いやもう、まず、冒頭ラッパーの2人が志麻子先生もびっくりの全身アニマル。

そしてお尻のほっぺたが丸ごと見えるビキニ。もはや紐。

ただでさえお尻の重量と総数が群を抜いてすごいのに、それをスローで追う執念。

お尻を形成する脂肪とシリコンと筋肉に思いを馳せずにいられない。

 

タイトルにも「トゥワーク」とある通り、PVの趣旨としてベスト「トゥワーク」コンテストのていなので、全編息つく暇もなく、すべてお尻。

メス感がすごい。品は無い。でも楽しい。最&高。

ちなみに、最後のシーンで25K分の札束見せてる女の子が優勝者です。

同じ曲名の2013年作品と比べると、その突き抜けっぷりがよくわかります。

 

ここ20年のお尻PVの最高峰として推せる。

 

おまけ。 

<2018年 カーディB 「Money」>

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こういうストリッパーと紙幣が飛び交うビデオって一つのパターンで、一昔前のギャングスタラップのビデオでよく見かけました。

モードと歴史的な建物を絡めた点と、女性として自分のオブセッションを介在してミックスさせたところがこのビデオにおけるカーディの新しさなのかな。

 

グラミーの授賞式でこれ披露したの本当にすごいと思う。

そりゃスピーチで「weed吸わないと無理www」って言っちゃうよね。

おめでとう!!

 

 

ちなみにPVパトロールの過去記事はこちら↓

kurihashi64.hatenablog.com