靴と女について

作家の林真理子がおどろくほど痩せた。
なんか食欲抑制剤を使ってるらしいがそれでもすばらしいことだ。あの歳でやせるってのは相当な快感を生みだす行為だと思う。そんな林真理子が痩せて靴のサイズが1ぐらい下がったと喜んでいた。おいおい、ハーフ違うだけでも相当違うぞ?と半分いぶかしみながらも、ちょっと羨ましい。
SATCのキャリーほどの末期ではないが、私もそれなりに靴を愛する病にかかっており、めったに履けないけれどルブタンも一足持っている。このルブタンは淡いピンクのサテンを使ったバックストラップで、靴単独でも美しいが履くとさらに美しい。さらに美しいのは歩くときに見える裏底の赤で、そりゃもう夢のように美しく整った、完全なる男目線で作られたファンタジーのような靴なのよね。よってフォーマルな場所しか出番がないので、たまに虫干ししてやるぐらいが直近の稼働状況なわけであります。しかも、そのサテンという非常に繊細な素材で作られた靴なだけに、デリケートこの上なく、そんなことに頭の及ばない私のような粗忽者が履くものではないと悲しくなる。あるとき、履いたあとに蒸気をとばそうと玄関にほんのちょっとだけ・・・と放置しておいたら、男性の靴の靴ずみが触れてしまい、地面ぎりぎりの部分に真っ黒な5センチ5ほどのシミを作ってしまった訳ですよ!!あーあーあーあーわーたーしーのーバーカー!!!
という話は置いておいて。美しい靴とみると、サイズがちょっとあわなくても「うん、なんとかイケる」と自分をごまかして購入する場合ってありません?私はある!ちょっと試し履きしてきつくても「今夕方だからむくんでるだけ」とか、ゆるくても「中敷きいれたら大丈夫」とか自分に言い訳して買っちゃうんだよなー、なんでかなーあれ。そのちょっとの心のゆるみのせいで、買ったはいいが履けずに眠っている靴が2足ほどあります。どっちも本当にかわいいんだけど、持ってても仕方ないのでこのたび処分することにした。
靴箱をあらためて見ると1年ぐらい履いてない靴がざらにあって激しく反省。あー今日渋谷西武に靴買いにいこうと、午前中まで思ってたよ。あぶねーあぶねー。
教訓:洋服買い物に行く前に、自分のクローゼット在庫を確認せよ。です。