(カールとイブの)ミューズ

先日「イブ・サンローラン」を観てきたのだけれど、映画の本筋よりも「イブvsカールのライバル関係」という構図にばっかり目が行って、ゴシップ的な興味をかきたてられました。

かたや十代でディオールを継承し、エレガントさで多くのセレブリティに愛されたオートクチュールの王子様であり、早熟のイブ・サンローラン
※わたしのファッション観は「ファッション通信」が基礎なので、サンローランと言えばレティシア・カスタに代表されるエレガントな多幸感(だけど毎シーズンマンネリ)って印象。


かたやスケッチの達人でビジネスセンスと時代の嗅覚にすぐれ、過去を忌み嫌って常に変革を求め続け成功した、どちらかというと大器晩成型のカール・ラガーフェルド
※わたしのシャネルは、ナジャがモデルだったころが一番古い記憶です。すばらしく美しい。そしてダイエットに成功した細身の体でエディ・スリマンクロムハーツをキレッッキレに着こなすカール様。http://tsunoshu.blogspot.jp/2012/05/chanelkarl-lagerfeld.html


映画で知ったのだが、二人は同世代でキャリアをはじめたのも同じ時期、同じパリで同じ組合なものだから、意外なことに友人関係だったらしい。なんで意外と思っていたかというと、サンローラン氏が死んだときにカール様はコメント出さなかったらしいのですよ。各界からものすごい数のお悔やみがあったにもかかわらず、だから私は二人はただの知り合い程度だったんだなと思ってたんですよ。

ところが映画を見て知ったんですが、結構一緒に遊んだ仲らしく、一時は恋人まで共有してたらしい!
(ジャック・デ・バシェー:フランス語の日本語カタカナ表記が揺らいでて、検索結果がぶれます)

この方のブログのレビューが、上品に下世話でとっても良かった。
http://menookashi.blogspot.jp/2014/07/yves-saint-lauren.html

偉大な二人が愛した男性でもう一人挙げるとすれば、私が思いつくのはこの方、パスカル・グレゴリー

王妃マルゴ」が代表作(というか私はそれ一作しか観ていないが)で、雑誌の記事で恐ろしく教養がありスノッブで趣味が良く、カール様が崇拝している俳優だと知った。ちなみにイブ・サンローランも彼の楽屋に薔薇を送ったことがあるそう。
たしか佐藤絵子さんのコラムで扱ってたかなあ。まーとにかく第七芸術とかぶちあげちゃうお国だからして、俳優の層もあついのねぐらいにしか思わなかったんだけど、高等遊民が俳優業やってるようなもんよ。ほんとセクシーとは知性から生まれいづるもんだわね。