ウェット&メッシー

こないだ菊地成孔氏の「スペインの宇宙食」に、アメリカにおけるフェティッシュをわかりやすく説明してくれる部分があって、すごく腑に落ちた。
それがなんのかって言うとすごく難しいんだが、一口で表現すると「アメリカ独特のセクシー感」ってところか。例えば、「アリーmyラブ」っていうアメリカのドラマで、いわゆるセクシー担当だったリン(ルーシー・リュー)が泥んこレスリングのビジネスをやってて、地域住民から卑猥な泥レスクラブを閉鎖しろって訴えを起こされるエピソードがある。見ていた当時は、どうも泥レスとセクシーってのが=(イコール)でつながらなくて不可解だったけど、それって立派な「メッシー」ていうアメリカン・フェティッシュの1ジャンルらしいと本書で解説してくれる。メッシー(Messy)は本項目を参照されたい。http://ja.wikipedia.org/wiki/ウェット&メッシー
また例えば、パリス・ヒルトンが水着で車をじゃぶじゃぶあらっているCMが、ひっじょうにセクシーだとアメリカで話題になった。これは単に彼女がギリギリの水着を着ていることだけがセクシーなのではなく、「女性」が「車を洗う」という行為自体に、フェティシズムを感じるというアメリカの文化的背景ももちろんあるということらしい。我々日本人で言うところの「水戸黄門におけるお銀の入浴シーン」みたいなもんなんだろうか?つまり、女性が入浴しているその姿以上に、そのシチュエーションそのものに萌えるという・・・。うーんん、よくわかんなくなってきた。ここまでの例えは自分で考えたので、もし、的外れだったら恥ずかしいことになる・・・。

まー何が言いたいかっていうと、クリスティーナ・アギレラの「Dirty」というミュージックビデオが非常に出来がいいということ。デヴィット・ラシャペルが作ってるんだから当然だけどね!!この中にも、濡れたり汚れたりする表現がたくさんでてきます。http://www.lachapellestudio.com/film/music-videos/christina-aguilera_1/

この頃、同じく清純派で売ってたブリトニーがいきなり「I'M A SLAVE 4 U」で大胆セクシー路線に転向したら、それがウケまくってて、アギレラがだしたこの曲も当初は「ブリトニーの2番煎じだ」的な評判が高かったと思う。だけど、いざ蓋をあけてみたらブリトニー以上にダーティーなできばえと曲のノリの良さでさらにブリトニーに負けないくらいウケたというお話。